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社内表彰を目標にしてチームの団結力をアップ

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社内表彰を目標にしてチームの団結力をアップ

社内表彰は、個人を対象にした表彰とチームやグループを対象にした表彰があります。
どちらもそれぞれのメリットがありますが、チームに対する社内表彰は、個人に「組織」を意識させ、チームの一員としての自覚と責任感を成長させる絶好のチャンスになります。

また、「自分さえ良ければいい」という自分勝手さや利己主義を払拭し、お互いが助け合い支え合う「強い社風」を生み出す契機にもなるでしょう。もちろん、それぞれのチームが一致団結して目標に邁進することで企業全体の業績を向上させることにもつながります。

そこで今回はチームに対する社内表彰のメリットや成功事例をご紹介します。

よくある「チームワークを高めるための施策」

グループウェア開発で知られるサイボウズ株式会社は、例年、優れたチームワークで顕著な実績を残したチームを表彰する「ベストチーム・オブ・ザ・イヤー」を発表しています。
2016年には興行収入200憶円超の大ヒットアニメ映画「君の名は。」の制作チームが受賞しました。

この映画では企画書づくりの段階から制作チームが意見を出し合い、エグゼクティブプロデューサー古澤佳寛、新海誠監督をはじめスタッフ一同が「あの頃に戻れたら」「誰かを救えたら」という思いで一致団結しながら、スタッフそれぞれの専門性を存分に発揮できたことがヒットにつながったとしています。

また、企業単位で参加する「企業対向駅伝」では、企業規模別、業界別、年代別、役職別などユニークなランキングで表彰が行われますが、2019年5月の東京大会では駅伝・男子の部でNTT西日本が、女子の部で株式会社ルネサンスが優勝をおさめました。

このような大規模な大会での表彰は別にしても、企業内でチームワークを高めるために社内をチーム別で競わせ、成績優秀チームを表彰するという施策は広く一般的に行われています。

そのほかの施策としては、特定の大きなテーマ(直近の業務内容に関係しなくてもいい)についてチームブレストを行い、もっとも突飛で従来の枠にはまらないアイディアを出せたチームを表彰するブレスト大会など、チームメンバーが遠慮なく自分の個性を発揮しながらお互いの理解を深め合うイベントがふさわしいでしょう。

なお、社内運動会や社員旅行なども相互理解のために役立つイベントではありますが、何かお互いが共通のテーマに沿ってコミュニケーションを深めるための「しくみ」を持たせないと、単なる親睦や娯楽だけで終わってしまう可能性があります。

団結力をあげるためにリーダーが考えるべきこと

チームを束ねるために、リーダーの存在は必要不可欠です。
リーダーは目標達成に向け、メンバー各自が最大の力を発揮できるよう目配り・気配りするだけでなく、さらにシナジー効果を発揮できるようなメンバー一人ひとりの「関係性」にまで配慮する必要があります。

そのためには、それぞれの個性や強み・弱み、性格や価値観までも把握したうえでのマネジメントが重要になります。
そのためにはメンバーを「従わせよう、束ねよう」とするのではなく、「どうやったらこのチームであなたの力を最大に発揮してもらえるか?」といった、メンバーに寄り添い、メンバーの主体性を認める姿勢や努力が求められます。つまりリーダーとは主役ではなく、むしろ裏方の働きが主なのです。

社内表彰は分かりやすい目標になる

チームをうまく機能させるためには、明確な目標を掲げ、全員がその目標に向かって一致団結する必要があります。そういう意味では、チーム同士を競わせ、成績優秀チームを社内表彰で称えるという構図は非常にわかりやすいのではないでしょうか。

ただし、何の指数をもって評価の対象とするか、何を目指せば良いのかといった目標はできるだけ具体的でわかりやすいものでなくてはなりません。
たとえば営業チームなら、「新規顧客獲得数」「売上高」「純利益」など、容易に測定しやすく、誰の目にも主観を交えない公平な指数で競えるようにする必要があります。
また、できればあまり運不運に左右されず、努力や創意工夫が数値に現れやすい指数で競わせるようにしたいものです。

そしてもう一つ、絶対に忘れてはならないポイントがあります。
1回の表彰だけで終わらせるのではなく、表彰を継続させること。つまり、敗れたチームにもリベンジの機会を与えなくてはなりません。さらにいうと、優勝したチームを全員で称えるのはいいのですが、敗れたチームをさげすんだり、「優勝チームを見習え」といった発言をしたりしてはならないということです。

次回のチャンスがあれば、敗れたチームは「どこが悪かったのか」をチーム内で反省し、問題を克服してさらに研鑽を積むでしょう。優勝したチームも奢ることなく「勝って兜の緒を締めよ」とさらなる発破をかけることもできます。

「社内表彰」を目指してチーム団結

「組織の一員には、チームワークが大切である」。
これは誰もが理解している共通認識であり、反対する人はおそらくいないでしょう。

しかし、チームワークにも質の高低があります。たとえば馴れ合いでお互いの成長に寄与しないチームワークなどは困ったものですし、チーム内は結束していても、それが他部署や経営陣に対して攻撃的・批判的であってはなりません。

チームワークとは、メンバー全員が助け合ってお互いの弱点をカバーすることで、チームが人数分プラスアルファの能力を発揮するためのものです。もちろんその方向性は組織全体に対してプラスでなくてはならず、チームに囚われるあまり組織全体が見えなくなってしまうような近視眼的チームワークはかえってマイナスに働きます。

ですから、チーム同士で競わせたあとは、それを会社全体が表彰し、称えることで「チームへの帰属心と会社への帰属心」の両方を認識してもらう必要があるのです。
逆にいえば、チーム間の競争は、社内表彰までを含めることで「チームへの愛着は企業への愛着と同じであり、チームへの貢献は会社への貢献と通じている」ことを全社員に無言のうちに理解させることができるといえるでしょう。

チームの一致団結を通じ、全社員が一致団結して一つの目標に邁進する、企業の理想的な姿がそこにあります。

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